巻十九から二十一までは江戸幕府の天文方で使われていた観測機器などが描かれている。ここでは巻十九から測量台、すなわち天明二年(1782)から幕末まで使われた浅草天文台の図を示す。
『暦象新書』は、ジョン・キールの著書の蘭訳版を、長崎通詞だったこともある志筑忠雄が和訳し、さらに自分の説を加えて著述したもの。ここでは惑星や太陽の動きを示す。
宣明暦法は貞観四年(862)から800年以上使われた暦法。巻一から、月の満ち欠けを表した図。この寛永二十一年の版本は多色刷りの貴重な和本である。
この年、日本の白河から新潟にかけ皆既日食が見られた。この錦絵はおそらく東京での様子であろう。文明開化後の人々の姿が描かれている。