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令和元年・令和2年の祝日と休日について

令和元年(2019)の天皇即位,令和2年(2020)の東京オリンピック開催に伴い,国民の祝日と休日に大きな変動がある.

令和元年

まず,平成29年6月16日 法律第63号「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」附則第10条により,法律施行の翌日から(附則第1条),天皇誕生日は2月23日に改められることになった.特例法の施行日は平成29年12月13日 政令第302号「天皇の退位等に関する皇室典範特例法の施行期日を定める政令」により平成31年4月30日とされたので,変更は翌令和元年5月1日ということになる.この時点で2月23日は過ぎており,12月23日はまだであるから,平成31年/令和元年には国民の祝日としての天皇誕生日は存在しないことになる.

令和元年限りの休日

つづいて,平成30年12月14日 法律第99号「天皇の即位の日及び即位礼正殿の儀の行われる日を休日とする法律」により,天皇の即位の日と即位礼正殿の儀の行われる日が休日とされた.前者は令和元年5月1日,後者は令和元年10月22日である.さらに,同法の規定により,これらの休日は国民の祝日として国民の祝日に関する法律第3条第2項と第3項の規定が適用されるため,4月30日と5月2日も休日となる.

表1:即位の日が国民の祝日として扱われることにより生じる大型連休
4/27
4/28 4/29 (昭和の日)4/30 (3条3項) 5/01 (即位の日)5/02 (3条3項) 5/03 (憲法記念日)5/04 (みどりの日)
5/05 (こどもの日)5/06 (3条2項)

令和2年

令和2年については,まず令和元年にはなかった2月23日の天皇誕生日が初めて登場する.なお,この日は日曜日にあたるため,翌2月24日も休日となる.

つづいて,平成30年6月20日 法律第57号「国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律」により,令和2年から体育の日はスポーツの日に改められることになった.その意味は「スポーツを楽しみ,他者を尊重する精神を培うとともに,健康で活力ある社会の実現を願う」日である.

また,平成30年6月20日 法律第55号「平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律」により,令和2年に限り,海の日は東京オリンピック開会式前日の7月23日,スポーツの日は開会式当日の7月24日,山の日は閉会式翌日の8月10日となる.

令和元年と2年における祝日の変動

表2:祝日の変動
祝日平成30年令和元年令和2年規定
天皇誕生日12月23日 (日)なし2月23日 (日)2月23日
体育の日10月08日 (月)10月14日 (月)スポーツの日7月24日 (金,開会式)10月第2月曜日
海の日7月16日 (月)7月15日 (月)7月23日 (木,開会式前日)7月第3月曜日
山の日8月11日 (土)8月11日 (日)8月10日 (月,閉会式翌日)8月11日

暦計算室の対応

平成31年(2019)暦要項

暦計算室の対応としては,まず,平成31年(2019)暦要項については,平成30年2月1日に「本暦要項においては一貫して平成31年と表記しているが,必要に応じて読み替えていただきたい.国民の祝日については,現在制定されている法令(未施行を含む)に基づくものを記載している.」というコメントをつけて掲載した.その後,平成30年12月14日,Web掲載版に限り「平成30年12月14日 法律第99号にもとづき,天皇の即位の5月1日ならびに即位礼正殿の儀の行われる10月22日は休日となる.また,同法の規定により,これらの休日は国民の祝日として国民の祝日に関する法律第三条第二項及び第三項の規定が適用されるため,4月30日と5月2日も休日となる.」というコメントを追加し,さらに平成31年4月1日 政令第143号「元号を改める政令」にもとづき,Web掲載版に限り平成31年を平成31年/令和元年と改め,当初のコメントを削除した.

平成32年(2020)暦要項

次に,平成32年(2020)暦要項については,平成31年2月1日に「本暦要項においては一貫して平成32年と表記しているが,必要に応じて読み替えていただきたい.国民の祝日については,現在制定されている法令(未施行を含む)に基づくものを記載している.」というコメントをつけて掲載し,その後,平成31年4月1日,Web掲載版に限り平成32年を令和2年と改め,コメントを削除した.

このほか,今年のこよみなど,必要に応じてWeb記載の内容に修正を加えているので,適宜ご確認いただきたい.

暦象年表2020より