暦Wiki
- 授時暦で用いられた新たな計算手法は、暦学者のみならず、数学者にも多大な影響を与えました。
弧背術†
- 弧背術とは、三角関数の代わりに用いられた近似計算のことです。
- 関孝和『授時発明』など、一般的には円周率 π=3とし、2πr=365.25度(周天)より、周天半径 r=60.875度を用いています。
- たとえば、下図において、
- 三角関数を使えば、a = r sinθ, b = r - r cosθ、c = rθとなりますが、
- 弧背術では以下のようにcを求めます。
- 小矢 b = r - sqrt(r2 - a2)
- 半背弦差 Δ = b2 / (2r)
- 半弧背 c = a + Δ
- 逆に、半弧背cを与えて小矢bを解くには、bについての4次方程式を解く必要があります。
b4+4r(r-c)b2-8r3b+4r2c2=0
勾股術†
- 勾股術/勾股弦術とは、三平方の定理 c2 = a2 + b2 を使った計算のことです。
招差術†
関連ページ†
Last-modified: 2024-03-05 (火) 22:48:13