暦Wiki
日潮不等 (Diurnal inequality)†
- 満潮・干潮は通常1日2回ずつ起こるものですが、2回とも同じような変化をするわけではありません。
- 2つの満潮どうし、あるいは干潮どうしの差を日潮不等といいます。
- これは地球の自転軸と月の位置関係を考えることで理解できます。
- 月が地球の赤道面上にいるとき〜分点潮 (Equinoctial tide)
- Aさんのいる場所は、月の側でも逆側でも同じくらい伸ばされます。
- したがって、どちらの満潮も同じくらいになり、日潮不等は小さくなります。
- 月が北側にいるとき〜回帰潮 (Tropic tide)
- Aさんのいる場所は、月の側にいるときは大きく伸ばされますが、逆側ではそれほど伸ばされません。
- したがって、前者では満潮は激しくなり、後者では満潮でもあまり変化しない=日潮不等が大きくなります。
季節変化†
- 月ほどではありませんが、太陽も潮汐作用を及ぼします。
- 月と太陽の位置関係により、日潮不等の大きさも変化します。
- 春秋分:太陽は赤道面上にいます。
- 朔(新月)や望(満月)では月も赤道面付近にいますので、日潮不等はとくに小さくなります。
- 上弦や下弦では月は月は赤道面から離れていますので、日潮不等は大きくなります。
- 夏至・冬至:太陽は赤道面から離れています。
- 朔(新月)や望(満月)では月も赤道面から離れていますので、日潮不等はとくに大きくなります。
- 上弦や下弦では月は赤道面付近にいますので、日潮不等は小さくなります。
1日1回潮 (Single day tide)†
- 日潮不等が大きいと、低い満潮と高い干潮の差がなくなり、1日1回満潮と干潮が起こるだけになります。これを1日1回潮といいます。
- 日潮不等の大きさは場所によっても違いがあり、とくに不等の大きい地域では大半が1日1回潮になることもあります。
関連ページ†
Last-modified: 2020-05-27 (水) 18:46:56