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古代エジプトの天体暦†
- 古代エジプトで作られた、月や惑星の位置を記したパピルスが見つかっています。
P. Oxy. LXI 4175†
- 上部に書かれているのは惑星の位置で、ここから紀元前24年8月〜9月と推定されます *1。
- 下部に書かれているαβγ・・は古代エジプト暦の日付で、その横には月の位置が書かれています。
- αβγδεϛζηθは1〜9で、ιがつくものは10台、κがつくものは20台、λは30を表わします。
- 日付の左側に朱色でϚεξのように書かれているのはSextilis〜古代ローマ暦の8月、Ϛεπτのように書かれているものはSeptember〜9月です。
- すなわち、Mesori 8日=8月1日、Thoth 4日=9月1日であり、ここから8月の日数は31日であることがわかります。
- Jonesによれば、これは月がその日の18時に黄道十二宮何度のところにいるかを示しているそうですが、
- 月はいつも同じ時刻に観測することはできませんから、これは予測値のはずであり、18時とする必然性はありません。
- 実際に月がそのような位置に来る日付を調べると、当時は4年に1回のうるう年を3年に1回入れていた時期であるはずなのに、なぜかルールどおり4年に1回うるう年を入れていたと仮定した日付にマッチしてしまいます。
- 1日の区切り、うるう年の入れ方等さまざまな要素も絡みつつ、真相ははっきりとしておりません。
関連ページ†
Last-modified: 2015-12-18 (金) 20:03:03