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全地球測位システム (Global Positioning System; GPS)†
- 現代では全地球測位システム(GPS)によって手軽に経緯度を知ることができます。
- GPS衛星からの電波を受信して各衛星からの距離を求め、その距離を半径に持つ球面の交点として位置が求まります。
- 現在ではカーナビ、携帯端末などあらゆる場面で使われています。
- 同様のシステムにはロシアのGLONASS、ヨーロッパのGalileo、中国のBeiDou (北斗)、日本のみちびき (準天頂衛星システム; Quasi-Zenith Satellite System; QZSS) などがあり、あわせて衛星測位システム (Global Navigation Satellite Systems; GNSS) と呼ばれます。
GPS時刻 (GPS Time; GPST)†
- GPSで使われる時刻系は国際原子時 (TAI) のように原子時計で精密に管理される時刻系ですが、協定世界時 (UTC) とは異なり、うるう秒による調整を行ないません。
- GPS時刻 (GPST) や週の数え方は1980年1月6日0時0分0秒 UTCが基点になっており、この時点で協定世界時と一致します。
- このとき、UTC−TAI=−19秒ですから、GPST−TAI=−19秒になります。UTC−TAIはうるう秒が挿入されるたびに1秒ずつずれていきますが、GPST−TAIは変化しません。
- GPSの信号に含まれるうるう秒の情報を用いれば、協定世界時に変換することができます。
- GPS時刻を使って時計の時刻をあわせたり、遠く離れた時計の比較をすることもよく行なわれています。
- 他のGNSSでは、
- Galileo時刻やみちびき時刻はGPS時刻と実質同じです。
- 北斗時刻 (BeiDou Time; BDT) は2006年1月1日を基準としており、BDT−TAI=−33秒となります。やはり、うるう秒による調整は行ないません。
- GLONASS時刻はUTC + 3h (モスクワ時刻)と、唯一協定世界時に準拠した=うるう秒による調整を行うシステムになっています。ロシアがうるう秒廃止に対して十分な猶予期間を求めているのはこれが理由です。
関連ページ†
Last-modified: 2023-10-08 (日) 00:45:31