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地球時 (Terrestrial Time; TT)†
- 座標時によって一般相対性理論の枠組みをもとにした時刻を定義できるようになりましたが、現実的には地表での時刻と関連付ける必要があります。
- そこで導入されたのが地球時です。
- 地球時は、
- 1977年1月1日0h TAI = 1977年1月1日0h0m32.184s TTとします。つまり、この時点で地球力学時や地心座標時とも一致しています。
- 地心座標時の定数倍で、1秒の長さはジオイド上で国際単位系の1秒=1原子秒と定義されますので、国際原子時と同じ速さで進みます。
dTT/dTCG=1−LG
LG= 6.969290134×10-10
- したがって、地球時(TT)=国際原子時(TAI)+32.184s により実現できます。
- すなわち、地球時と地球力学時は実質的に同一な時刻です。
時刻の概念図†
- 地球時TTを基準に、座標時や力学時の関係を模式的に表すと以下の図のようになります。
- 地球時TTと地球力学時TDTは同一で、国際原子時TAIと同じく国際単位系の1秒で進み、TAIより32.184s進んでいます。
- 太陽系力学時TDBは、平均的には国際単位系の1秒で進みますが、TDTに対して周期成分を持っています。
- 地心座標時TCGは、1/(1−LG)倍のペースで進みます。ただし、LG= 6.969290134×10-10です。
- 太陽系座標時TCBは、平均的には1/(1−LB)倍のペースで進み、かつ周期成分を持っています。ただし、LB= 1.550519768×10-8です。
- 1991年のIAU勧告 (IAU ):地球時の採用
- 2000年のIAU勧告 (IAU ):TTの再定義
関連ページ†
Last-modified: 2020-05-27 (水) 18:27:53