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LOD (length of day)†
- LODとは地球の自転によって決まる1日、より正確には世界時(UT1)で数えた1日の長さのことです。
- 国際原子時では1日=86400 SI秒となりますが、地球自転のふらつきのため、世界時では必ずしもそうはなりません。
- 通常必要となるのは86400 SI秒からの超過量ΔLODであり、これを単にLODと表記することも多くあります。
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LODとUT1−TAIの関係†
- LODと地球姿勢パラメータのUT1−TAIには密接な関係があります。
- LOD=86400秒なら、1日後にはTAIもUT1も86400秒だけ進みますから、UT1−TAIは増減しません。
- LOD=86401秒なら、1日後にはTAIは86400秒進みますが、UT1はまだ86399秒しか進みません。したがってUT1−TAIは1秒減少します。
- LOD=86399秒なら、1日後にはTAIは86400秒進みますが、UT1は既に86401秒も進んでいます。したがってUT1−TAIは1秒増加します。
- このように、LODが86400秒からどれだけずれているかに応じて、UT1−TAIは日々増減していきます。
- 数学的には、LODの86400秒からの超過量を積分すればUT1−TAIはわかるし、UT1−TAIを微分すればLODの超過量がわかるという関係です。
- ΔT=TT−UT1=(TT−TAI)−(UT1−TAI)でTT−TAIは定数ですから、ΔTとLODも同様の関係にあることがわかります。
- ΔTは、LOD=86400秒なら増減なし、LOD>86400秒なら増加、LOD<86400秒なら減少します。

- UTC−TAI=−(UT1−UTC)+(UT1−TAI)で|UT1−UTC|<0.9秒ですから、UTC−TAI=うるう秒の累積も概ねLODと同様の関係にあることがわかります。
- うるう秒は、LOD〜86400秒が続けば不要、LOD>86400秒が続けば挿入、LOD<86400秒が続けば削除となります。
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関連ページ†
Last-modified: 2025-01-06 (月) 22:30:30