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太陽系天体面上の座標系†
- 太陽・月・惑星面上の位置は地上の位置と同様に、その自転軸を基準とした緯度と経度で表すことができます。
- 月は例外で、いつも地球に対してほぼ同じ面を向けているため、歴史的な経緯により平均地球・極の方向を基準としています。
天体 | 緯度 | 経度 |
太陽 | 日面緯度 | 日面経度 |
月 | 月面緯度 | 月面経度 |
惑星 | 惑星面緯度 | 惑星面経度 |
- 緯度は天体の扁平率も考慮しています。
- 太陽・水星・金星のようにほぼ球状の天体や、月のように扁平率よりも局所的な地形による差異のほうが大きい天体では扁平率を考慮しないこともあります。
- 地心緯度・地理緯度にならって、惑心緯度・惑理緯度のように区別して用いることもあります。
- 経度は惑星の自転によって経度が増えていく方向に360°まで測ります。
- 水星はHun Kalクレーターを経度20°とします。
- 金星はAriadneクレーターの中央丘を経度0°とします。
- 火星はAiry-0クレーターを経度0°(厳密にはバイキング1号の着陸機の経度を西経47.95137°)とします。
- 木星・土星・天王星は磁場〜体系IIIを基準とします。
- これらの天体の自転速度は今でもボイジャー探査機の電波観測がもとになっています。
- 木星・土星についてはより新しい成果もあるものの、なかなか議論の収束しない状況が続いています。
#実際、木星については2000年報告書で一旦改訂されましたが,2009年報告書で再び元に戻りました。
- 木星については大気の平均自転速度を基準とする場合もあり、赤道付近は体系I、それ以外は体系IIと呼びます。
- 海王星は大気中の模様〜体系IIを基準とします。
- 太陽・月・地球はその例外で、歴史的な経緯により東西に180°または東向きに360°まで測ります。
- 太陽は1854年1月1日グリニジ平均正午において黄道面に対する太陽の赤道面の昇交点を通る日面子午線を経度0°とします。
- 月は平均的な地球の方向を経度0°とします。
- 地球は本初子午線を経度0°とします。
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Last-modified: 2020-04-30 (木) 18:38:07