暦Wiki
年齢の数え方†
- 年齢は誕生日ごとに1歳ずつ増えていくものと考えがちですが、
- グレゴリオ暦では2月29日は原則として4年に1回しかありません。
- 太陰暦でも年によって30日があったりなかったりする月があります。また、1年は12か月≒354日程度でしかなく、同じ日付でも季節が変動します。
- 太陰太陽暦ではそもそもうるう月という月があります。
- 数え方は大きく満年齢と数え年の2種類に分けることができますが、
- 誕生日にせよ、新年にせよ、暦に依存するものです。とくに太陰暦は1年が短いですから、太陽暦とは33年ほどで1歳の違いになります。
- 宗教・文化・法律などによってとらえ方はさまざまであり、使い分けされていたり、混在していたりします。
満年齢†
- 誕生した日に0歳、以後は誕生日を迎えるたびに1歳ずつ増えていく数え方です。
- 明治35年法律第50号 (年齢計算ニ関スル法律、法令データ提供システム ) によれば、年齢は「出生の日」より起算し、民法第143条 (法令データ提供システム ) の規定を準用して計算することになっています。
- つまり、誕生日の前日をもって1年という期間が満了し、誕生日前日の終了とともに年をとることになります。
- 2月29日生まれのケースは平年では「応当する日」がありませんが「その月の末日」=2月28日をもって満了するので、やはり2月28日の終了とともに年をとることになります。
- この規定によって大きな差ができるのは、むしろ4月1日生まれのケースです。
- 学校教育法第17条 (法令データ提供システム ) によって、義務教育は「満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから」と定められています。
- 4月1日生まれの方は前日である3月31日の終了とともに6歳に達しますから、その翌日である4月1日に始まる学年から就学することになります。
- 4月2日生まれの方は前日である4月1日の終了で6歳に達しても、翌4月2日以後の最初の学年からとなり、4月1日生まれの方よりも1年遅れて就学することになります。
- 年齢の計算に関する質問主意書 (衆議院 )
数え年†
- 日本や中国で用いられた太陰太陽暦では月や年の日数がマチマチですので、誕生日で年齢を数えるのは不便です。
- そこで、生まれた時点で1歳、その後は新年を迎えるたびに年をとるという数え方をしていました。これを数え年といいます。
- 誕生日に相当する日から新年までは数え年=満年齢+1、新年から誕生日に相当する日までは数え年=満年齢+2という関係になります。
- 明治改暦に伴う変更
- 明治6年(1873)の太陽暦導入以後、明治6年第36号布告 (国立国会図書館 ) により年齢は何年何月と月単位で数えることになりました。ただし、全員の誕生日を太陽暦ベースに変換するのはたいへんですから、明治5年以前については干支と月数をもって計算することにしています。
- 満年齢の項で説明したように、明治35年(1902)法律第50号によって、満年齢により数えることになりました。
- しかし、年齢のとなえ方に関する法律 (法令データ提供システム ) によれば、昭和24年(1949)になっても数え年の習慣が残っていたことがわかります。
月齢との関係†
- 満年齢と数え年の関係は、月齢と陰暦日付の関係に似ています。
- 年齢や月齢は誕生日や朔の瞬間ごとに1ずつ増加し、数え年や陰暦日付は年や日の区切りごとに1ずつ増加します。
関連ページ†
Last-modified: 2016-11-09 (水) 18:22:47