暦Wiki
閏 (うるう)†
- 余分、余りの意味。
- 字形「閏」
- 門の中に王と書きます。「壬」が閏の代わりに用いられることもありますが、門の中に壬と書くのは誤りとされています。
- これは周礼春官の「閏月詔王居門終月」や説文解字の「告朔之禮 天子居宗廟 閏月居門中 从王在門中」(早稲田大学図書館 ) に見られるように、うるう月には王が門の中にとどまることから来ているそうです。
- 訓読み「うるう」
- 古今要覧稿 (国立国会図書館 ) によれば、古くは「のちのつき」、具体的には閏十一月と書いて「のちのしもつき」などと呼ばれていたそうです。
- 日本書紀巻20の敏達天皇十年(581)に「潤」二月が登場、持統天皇の章には「潤」の字が常用されています。「うるう」という読みはこの字の訓「うるおう」から来ているようです (国立国会図書館 )。
うるう年・うるう日・うるう月†
- 季節は1太陽年〜365.2422日周期で繰り返します。
- 太陽暦ではこれを1日単位、すなわち365日または366日で近似します。後者の、余分に加えた1日をうるう日といいます。
- 太陰太陽暦ではこれをひと月(1朔望月)単位、すなわち12か月または13か月で近似します。後者の、余分に加えたひと月をうるう月といいます。
- うるう日やうるう月のある年をうるう年といいます。
- 太陰暦では暦を季節にあわせる必要はありませんが、イスラム常用暦のように、月の満ち欠けにあわせるためのうるう年が使われることもあります。
うるう日†
- 太陽暦では、うるう日を挿入することで暦日と季節変化がずれていかないよう調整します。
- ユリウス暦では4年に1回のうるう日をおくことで、平均的な1年の長さを1太陽年に近づけています。
- グレゴリオ暦では4年に1回、厳密には400年に97回のうるう日をおくことで、平均的な1年の長さを1太陽年に近づけています。
- イランの太陽暦のように、春分を使って調整する方法もあります。
- 英語ではうるう年のことをleap yearやbissextile yearと言います。
うるう月†
- 太陰太陽暦で用いられる、月の満ち欠けによる暦と季節変化のズレを調整するために用いられる余分な月です。
- 太陰暦の1年は29.5日×12=354日と1太陽年に比べて11日ほど短く、その差は3年でほぼ1か月に達します。
- その1か月をうるう月にすることで、ズレを元に戻します。
- およそ19年に7回ほどのうるう月を挿入することで、平均的な1年の長さを1太陽年に近づけることができます。
- うるう月の挿入にはさまざまな方法があります。
うるう秒†
関連ページ†
Last-modified: 2022-03-23 (水) 16:46:34