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こよみ用語解説

天象

惑星現象

惑星現象図

(りゅう)は、惑星の地心視赤経の時間変化が0となる瞬間です。惑星は恒星の間を運動していきますが、留のときにはその運動がほぼ停止し、運動の方向(順行(じゅんこう)逆行(ぎゃっこう))が入れ替わります。

(ごう)は、太陽と惑星との地心視黄経が等しくなる瞬間、すなわち地球から見て惑星が太陽と同じ方向に来るときで、内惑星(水星、金星)の場合は太陽より近くを通る内合(ないごう)と、太陽より遠くを通る外合(がいごう)があります。

最大離角

最大離角は、太陽と内惑星との地心真角距離が最大となる瞬間、すなわち内惑星が太陽からもっとも離れて見えるときです。地球から見て内惑星が太陽の東側にあるときを東方最大離角(とうほうさいだいりかく)、西側にあるときを西方最大離角(せいほうさいだいりかく)といいます。東方最大離角のころは夕方西の空に、西方最大離角のころは明け方東の空にあり、内惑星観望の好機となります。なかでも金星は最大離角時には太陽から大きく離れ、明るく見つけやすいこともあり、宵の明星(よいのみょうじょう)明けの明星(あけのみょうじょう)などと呼ばれて古くから親しまれています。

東矩(とうく)西矩(せいく)は、太陽と外惑星との地心視黄経の差がそれぞれ90°、270°となる瞬間です。東矩のころは夕方に、西矩のころは明け方に惑星が南中します。

(しょう)は、太陽と外惑星との地心視黄経の差が180°となる瞬間、すなわち地球から見て惑星が太陽と反対側に来るときです。外惑星はこのころ、もっとも地球に近づき=地球最近、明るくなります。また、真夜中ごろに南中し、ほぼ一晩中見えますから外惑星観望の好機といえます。なお、火星の軌道はかなり離心率の大きい楕円なので、接近するときの軌道上の位置によって地球−火星間の距離は大きく変化し、大接近・小接近などと呼ばれます。

楕円軌道

近日点(きんじつてん)遠日点(えんじつてん)は、それぞれ惑星が太陽にもっとも近づく瞬間ともっとも遠ざかる瞬間です。

黄道

日心黄緯最北(にっしんこういさいほく)日心黄緯最南(にっしんこういさいなん)は、それぞれ、惑星が黄道からもっとも北寄り、南寄りに離れる瞬間です。

黄道通過(こうどうつうか)は惑星が黄道面を横切る瞬間です。

最大光度

金星の最大光度は金星の光度が極大となる瞬間で、金星が最も明るく見える時期の目安となります。

月の最北・最南・赤道通過

月の最北(さいほく)最南(さいなん)は、それぞれ、月がもっとも北寄りになる瞬間、もっとも南寄りになる瞬間を指します。月の出入りがもっとも北寄り、あるいは南寄りになるころともいえます。

月の赤道通過(せきどうつうか)は、月が天の赤道を横切る瞬間です。

月の最近・最遠

月の最近(さいきん)最遠(さいえん)は、それぞれ月が地球にもっとも近くなる瞬間、もっとも遠くなる瞬間を指します。近地点(きんちてん)遠地点(えんちてん)とも呼ばれます。月がもっとも大きく見える、あるいはもっとも小さく見える瞬間ともいえます。なお、月の距離は月と地球の平均距離(384,400km)を単位として表しています。

その他の現象

二十四節気・雑節

朔・弦・望(月の位相)