暦Wiki
- 十分な精度を持つ時計を用いて昼夜の刻数を実測しようにも、理論値と実測値にはそもそも系統的なずれが存在します。
- 江戸時代以前の日の出入りの定義には、大気差も視半径も含まれません。
- これらの影響により、実測値は日の出で約4分早く、日の入りで約4分遅くなります。
- このため、平均して0.6刻ほど昼は長くなり、春秋分でも昼夜等分/昼夜50刻とはなりません。
- 出入りの変動が春秋分をはさんで完全に対称的ではなくなります。
- さらに、大気差は大気の状態にも依存しますので、なかなか理論通りにはいきません。
- 基準とする地点と同じ緯度で、理想的な地平線/水平線を探す必要があります。
- 山なども込みの観測では、出入りの方位によってもばらつきが生じます。
- 観測場所が周囲より高いと、眼高差の影響も発生します。
- 地平線付近までクリアに晴れることも必要となります。
- 平気法と定気法
- 理論的には定気法で考える方が簡単で、春秋分には赤緯δ=0°で昼夜は等しく50刻となります。
- 平気法の春秋分は定気法と2日ほどのずれがあり、0.3刻ほど昼は長くなります。
- 夜半定漏
- 夜半定漏は夜明・日暮と夜半(正子)の間隔で、これより2刻半小さくした値が日の出入りとされています。
- しかし、日の出入りと夜明・日暮の間隔は季節によっても変化します。
- 春秋分における間隔が最も短くなります。
- これを2刻半とすると、夏至で0.9刻ほど、冬至で0.6刻ほど昼は長くなります。
- 明るさは周囲の地形・気象状況・月の有無などによっても変わりますので、正確に測定するのは困難です。
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Last-modified: 2024-03-19 (火) 17:36:12