暦Wiki
干支 (かんし、えと)†
- 干支とは、十干と十二支を組み合わせて、周期的に60までの数を数える方法のことです。
- 六十干支、十干十二支などとも呼ばれます。
- 暦では日付の次に記載され、上段の暦注に分類されます。
年に用いる場合†
- 歳星=木星の位置で年を表わす歳星紀年法が十二辰を用いる方法へと変化したものです。
- 後漢のころには木星の位置によらず単純に干支を並べるようになりました。これが現在にも続いています。
- 年賀状には申年とか巳年とか書きますね。
- 歴史の授業で習った壬申の乱や戊辰戦争などがいつ起こったのかも、干支を数えれば60年の範囲でわかります。
- 辛酉の年には革命が起こるとする辛酉革命思想が神武天皇即位紀元の設定につながっているそうです*1。
月に用いる場合†
- 三正論にもあるように、月にも干支が用いられます (月建干支)。
- 1年は12か月ですので、干支は5年で一巡します。
- 暦月にはうるう月がありますが、随節用之 (せつにしたがひてこれをもちゆ) とあって干支は記載されないか、本月と同じ干支が書かれています。
- パターンが限定的ですので、年の干支とくに十干がわかれば、月の干支もわかります。
| 年の十干 |
月 | 甲/己 | 乙/庚 | 丙/辛 | 丁/壬 | 戊/癸 |
正月 | 丙寅 | 戊寅 | 庚寅 | 壬寅 | 甲寅 |
二月 | 丁卯 | 己卯 | 辛卯 | 癸卯 | 乙卯 |
三月 | 戊辰 | 庚辰 | 壬辰 | 甲辰 | 丙辰 |
四月 | 己巳 | 辛巳 | 癸巳 | 乙巳 | 丁巳 |
五月 | 庚午 | 壬午 | 甲午 | 丙午 | 戊午 |
六月 | 辛未 | 癸未 | 乙未 | 丁未 | 己未 |
七月 | 壬申 | 甲申 | 丙申 | 戊申 | 庚申 |
八月 | 癸酉 | 乙酉 | 丁酉 | 己酉 | 辛酉 |
九月 | 甲戌 | 丙戌 | 戊戌 | 庚戌 | 壬戌 |
十月 | 乙亥 | 丁亥 | 己亥 | 辛亥 | 癸亥 |
十一月 | 丙子 | 戊子 | 庚子 | 壬子 | 甲子 |
十二月 | 丁丑 | 己丑 | 辛丑 | 癸丑 | 乙丑 |
日に用いる場合†
- 殷の時代の甲骨文でも、日付に干支が使われています。
- 明治改暦でも、年や日付を連続的に数えるのに便利なので掲載するよう達が出されています。
- 干支から探す日本の暦日
- 朔日の干支は、月朔干支と呼ばれます。
- 二十四節気の干支は、節気干支と呼ばれます。
- 節気干支や月朔干支は、具体的な暦日を絞り込むことにも利用できます。
- 古文書に記載された干支と推算した干支を比較することで、使われた暦法を絞り込むこともできます。
関連ページ†
Last-modified: 2022-07-25 (月) 15:27:56